あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜
「今度、カナダに短期留学しに行く予定！帆高くんはイラストレーターの仕事、どんな感じ？」

「カナダに行くんだ。いいね！僕は小説の挿し絵を担当させてもらえることになったよ」

僕はみんなの言葉に背中を押され、好きな絵を仕事にすることにした。まだまだ絵のことは勉強中だけど、イラストレーターとして活躍できていると思う。

「帆高くんに英美里ちゃん、だよね？」

二人で話していると声をかけられた。振り返ると、綺麗なロングヘアーの髪を揺らした女の子がいた。ノースリーブのTシャツカットソーに、小花柄のピンクのスカートを履いている。

「瑠花ちゃん！！久しぶり〜！！」

英美里ちゃんが抱き付き、瑠花ちゃんも嬉しそうに笑う。僕も「久しぶり」と言って微笑んだ。

瑠花ちゃんは今、カウンセラーを目指して勉強している。家族とは絶縁したみたいだけど、新しい友達もできて楽しいと前に話していた。

「村瀬、足立、藤原！」

三人で歩いていると、声をかけられた。振り向くと二人の男性が嬉しそうな顔をして立っている。
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