あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜
未来が首を傾げると、ミーナは「馬鹿」と言いながら未来の頭を叩く。

「お前が前回に言ったんだろ!それぞれが持つ力をうまく使えるようになるために修行をしようと!」

そう言われ、未来はこの前小説を書いた時のことを思い出す。この前初めて敵と戦うことになったのだが、未来たちはうまく力を使えなかったのだ。

「私はドイツでビールでも飲んで過ごすとするか。じゃあ頑張れよ」

そう言い、ミーナは姿を消す。ミーナが消えた後、未来は「榎本さん」と声をかけられた。振り向くと帆高がニコリと微笑んで立っている。

「もうみんな集まってるけん。早く修行しに行こう!」

「うん!」

未来は帆高の隣に並んで歩く。しばらく歩くと一緒に小説を書くメンバーである英美里や大地、瑠花に瀧がいた。

「久しぶり」

そう未来が笑うと、瑠花と大地が「久しぶり」と返してくれた。英美里は恥ずかしそうにペコリと頭を下げ、瀧はチラリと未来を見た後、弓の手入れを始める。
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