あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜

「クソ！！すぐに回復しやがって！！」

怒りに任せて悪魔が魔法を放つ。放たれた魔法は、大地たちなどではなく英美里と瑠花の方へ飛んでいく。「危ない！！」と帆高が叫び、未来たちは顔を真っ青にする。英美里は涙を目に浮かべていた。

「偉大なる神よ！我らの友を助けたまえ！」

誰かがそう言った刹那、魔法と英美里と瑠花の間に巨大な植物でできた壁ができる。壁は魔法をしっかりと受け止め、英美里たちを傷付けることはなかった。

「今よ！！」

声のした方を未来が見ると、最初に出会った妖精がいた。この妖精が英美里と瑠花を守ってくれたのだ。

「ありがとう！！」

未来たちはお礼を言い、悪魔にとどめをさした。



戦いが終わった後、瑠花は深呼吸を繰り返し、英美里はずっと泣き続けている。瀧が「大丈夫か？」と声をかけると、英美里は瀧に抱き着いた。

「I was scared.（怖かった）I thought I was going to die（死ぬかと思った）」