あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜
「エディス!僕の名前はエディス!」
男の子はそう言い、帆高の後ろから未来たちの前に姿を見せる。白いシャツの上に薄緑のベストを着て、ズボンを履いている。そこまでは普通だ。ただ、頭の上では狼の耳がピクピクと動いている。
「その耳は本物?」
英美里が訊ねると、コクリとエディスは頷く。そして何かを決心したかのように「こっち!」と帆高の手を引いた。
「どこに行くけん?」
帆高が訊ねると、「僕の住んでる村!」とエディスは答える。そのまま森の奥を進み、木々に隠れるようにして作られた村へと未来たちは連れて来られた。
「人間!?」
「人間が来たぞ……」
村人たちは未来たちを見てどこか嫌そうな顔をする。その頭にはエディスのような動物の耳が生えていた。
「どうしてみんな頭に動物の耳があるんだ?」
大地はエディスに訊ねるが、幼いエディスには説明が難しいようだ。その時、「ようこそいらっしゃいました」と未来たちは声をかけられる。振り向くと、狐の耳を生やした老人が現れる。
男の子はそう言い、帆高の後ろから未来たちの前に姿を見せる。白いシャツの上に薄緑のベストを着て、ズボンを履いている。そこまでは普通だ。ただ、頭の上では狼の耳がピクピクと動いている。
「その耳は本物?」
英美里が訊ねると、コクリとエディスは頷く。そして何かを決心したかのように「こっち!」と帆高の手を引いた。
「どこに行くけん?」
帆高が訊ねると、「僕の住んでる村!」とエディスは答える。そのまま森の奥を進み、木々に隠れるようにして作られた村へと未来たちは連れて来られた。
「人間!?」
「人間が来たぞ……」
村人たちは未来たちを見てどこか嫌そうな顔をする。その頭にはエディスのような動物の耳が生えていた。
「どうしてみんな頭に動物の耳があるんだ?」
大地はエディスに訊ねるが、幼いエディスには説明が難しいようだ。その時、「ようこそいらっしゃいました」と未来たちは声をかけられる。振り向くと、狐の耳を生やした老人が現れる。