あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜
「プロローグだけって……。これじゃあ、二ヶ月後の締め切りに間に合わないじゃないですか!!」

男性がそう言うと、「うるさ〜い!!」と女の子は立ち上がった。そして男性を睨み付ける。

「仕事を持ってきてくれるお前のことはありがたいと思っている!でもな!私だってダラダラしたい時だってあるんだよ!たまにはリフレッシュくらいさせろ!!」

「しかし、それでは誰が執筆をするんです?まさかゴーストライターを雇うとか言いませんよね?」

男性の問いに女の子はニヤリと笑った。

「もう考えならある。だからこのストーリーにして、優雅にサボってるんだ」



時間は少し流れ、未来の通っている中学校では四限目の授業が行われていた。これが終わればお昼が食べられるとみんな授業に耳を傾けている。

「んん〜……。お母さん……チーズそんなには食べられない……」

未来は机に突っ伏し、堂々と眠ってしまっていた。朝が早いこと、夜遅くまでテレビを見てしまうこと、さっきまで体育の授業でドッジボールで体を動かし続けていることなどが重なり、眠ってしまったのだ。
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