あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜
「楽しみばい!」と帆高。

「弓の状態もいい。いつでも戦える」と瀧。

この六人で今日も冒険が始まる。そう思うと、未来の胸は温かいもので満たされていく。そして、願い事を何にするべきか迷ってしまうのだ。

「ゆっくり考えたらいいかな」

みんなの笑顔を見ながら未来は呟き、歩き始めた。



六人は、最近あった出来事などを話しながら道を歩いていく。道は今まで森の手入れされていないものを通ることが多かったが、何故か今日は手入れされた綺麗な道だ。

「へえ〜、みんなすごいなぁ」

みんなの話を聞き、未来は目を見開く。五人はそれぞれ地元でいいことがあったからだ。

帆高は地元の絵画コンクールで金賞を受賞し、美術館にその絵が飾られることになった。

英美里はカナダから友達がやって来て、大阪でたくさん遊んだらしい。

大地は友達と好きな歌手のコンサートに行って盛り上がり、瀧はずっと悩んでいたいじめがやっと解決し、瑠花は作文のコンテストで銀賞を取ったそうだ。
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