あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜
「えっ?どの願い事が叶うの!?」

未来は目を輝かせる。しかし、ミーナは「自分で確かめろ」と言って姿を消してしまった。代わりに未来の目の前に帆高たちが現れる。

「みんな、久しぶり!」

未来が笑うと、帆高たちも「久しぶり!」と返してくれる。こうして、今日も冒険が始まるのだ。



アーグアの街を出て、未来たちは道を歩いていく。石畳の手入れされた道を未来たちが歩いてしばらくすると、「あの!」と声をかけられた。

「はい。何ですか?」

英美里がそう言い、未来も声をかけてきた相手を見つめる。巨大なリュックを背負い、帽子をかぶった眼鏡をかけた三十代ほどの男性だ。

「勇者様たちですよね?助けてほしくて……」

「あなたは?」

大地が少し警戒しながら訊ねる。男性は「これは失礼!」と言い自己紹介をした。

「私はレイフ。考古学者です」

「じゃあ僕と一緒けん!」

帆高がそう言うと、「ええ。そうなりますね」とレイフは笑った。
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