あの日の初恋を君に〜六人の主人公〜
「私は今、仲間たちと遺跡を巡る旅をしているのです。しかし、どうしても遺跡のことで勇者様のお力を借りたいことがあるのです。我々と共に来ていただけませんか?」

レイフの困った様子に、未来たちは顔を見合わせて「もちろんです!」と笑う。エルルカを倒すための冒険とはいえ、困っている人は放っておけない。

「ありがとうございます!」

レイフはそう言い、「お〜い!!」と旅をしている仲間たちを呼んだ。二人の男性と一人と女性が現れる。

「初めまして!マルコです!」

「ポールです!」

「ジェシカで〜す!」

未来たちもそれぞれ自己紹介をし、レイフから地図を見せられる。先ほどまで未来たちがいたアーグアの街や、巨大な森や泉などが描かれている。

「ここが今、私たちがいる場所です。ここから丸一日かかる場所になりますが、ある遺跡を見てほしいのです」

レイフがそう言い、ペンで自分たちが今いる場所とそこからうんと遠く離れたところに印をつけた。
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