モテ期を過ぎた後は寂しいけれど…
『渚。クラス会の返事 送った?』
綾乃から ラインが来たのは
葉書を受け取って 1か月以上 過ぎた頃。
『あっ。忘れてた。まだ送ってない。』
ボーナスセールが 近付いて 忙しい毎日。
クラス会のことを 考える余裕もなく。
私は 木枯らしの街を 飛び回っていた。
『今回は 出席した方が いいって。母親から 電話があったよ。』
『えーっ。マジで?』
『吉川の 送別会も 兼ねているからって。』
『綾乃 どうする?』
『行くしかないでしょ?行こうよ 渚。』
『仕方ないね。顔だけ 出すか。』
『三井も 来るからさ。』
『お腹 出てたら 幻滅じゃん?』
吉川というのは 私達の 担任だった先生。
『あの頃 40代だったけど もう定年なんだ…』
私は 時間の流れに やっぱり ため息が出た。