モテ期を過ぎた後は寂しいけれど…

30才の 同級生カップルは

気持ちを 伝え合ったのに。

なかなか 進むことが できなくて。


会って 食事をして 手を繋ぐだけで。

キスさえも できないまま…


それも ふわふわして 楽しかったけど。


『ちょっと 何やってるのよ。老人の 茶飲み友達じゃ あるまいし。』

綾乃には 辛辣に 批判されて。


『仕方ないでしょう。恋愛慣れ してないんだから。』

『渚は そうだとしても。誠は どうなのよ!』

『誠は 慣れてる感じするよ。私より…』

『渚から 迫りなよ。』

『迫る?だから 私 そういうの 疎いんだって。』

『だからさぁ。酔ったふりして 誠に しな垂れかかるとか。』

『あのさぁ…そんなこと できるくらいなら。私 もっと早く 恋人 できたって。』


私が ため息混じりに 言うと

綾乃は ケラケラ笑った。


それでも 私を思ってくれる人が いることは

やっぱり 嬉しくて 幸せな気持ちだった。


恋って こんな気持ちだっけ?

久しぶり過ぎて よくわからなくて。


でも 胸が熱くて 甘い気持ちになっていた。







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