モテ期を過ぎた後は寂しいけれど…
「私さ。あの時 三井に ガッカリしたのね。」
私は 話題を変えて 軽く言う。
「うん わかる。なんか 三井 薄っぺらだったよね?」
「そうなの。痛々しい感じして。多分 西野みたいな 責任が ないからだよね?」
「責任か…」
「実家で。親がかりで。自立してないから。なんか 話してても 響かなかったの。」
「そうだよね?私達だって 夢中で生活してるもんね。」
綾乃は ちょっと得意気な顔で 私を見た。
「中学生の頃 三井 カッコ良かったじゃない?どんな風に なったかなって。期待してたけど。三井の 絶頂期って 中学時代だったのかもね。」
「ちょっと 渚。怖いこと 言わないでよ。私も そんな風に 見られてるかも。」
「そうなの。私 それ 考えちゃって。 ” 渚は 中学時代で 終わったな ” とか 思われているのかなぁって。」
「私達の 年齢になると 生き方って 重要なんだね。」
「うん。水田さんとか 落ち着いて いい顔してたじゃない?」
「何か ちゃんとしなくちゃだね。私達も。」
綾乃は しみじみと言った。