モテ期を過ぎた後は寂しいけれど…
「でも 彼のことは このままじゃ マズいんじゃない?」
石井さんに 言われて
私は ハッとして 顔を上げる。
「マズいですか?」
「だって 中学の同級生って 幼馴染みみたいなもんじゃない?近過ぎて 身内みたいに なっちゃうでしょう。」
「身内か…確かに 居心地がよくて 安心するけど。彼も そうなのかなぁ。」
「彼は 照れも あると思うけど。どっちにしても 早く 大人の関係に なった方が いいわよ。」
だから…どうやって そうなるの?
無言で 石井さんを 見つめる私に
石井さんは クスクス笑った。
「ベタだけど 坂本さんが 手料理を作るとか。口実を作って 部屋に呼ぶとか。」
「ああ…送ってもらった時に " お茶でも ” っていうのでも いいですか?」
真面目に 聞く私を
石井さんは ケラケラ笑った。