モテ期を過ぎた後は寂しいけれど…

下がっていく ゴンドラの中。

私を ギュッと抱きしめた誠。


「ヤッバイ。俺…」

「んっ?」

「渚。最高…」


仕方なく 私達が 離れてすぐ

ゴンドラは 地上に 到着して。


観覧車に乗る前と 確実に 違う私達は

甘い瞳を 重ねながら ゴンドラを降りた。


今までだって 恋人のつもりだったし。

十分 幸せだと 思ってたけど。


ぬくもりって 大切だなぁって。

ふれあうだけで 心が 温かくなって。

お互いが もっと 愛しくなる…


そんなことも 忘れるほど

暫く 恋をしていなかった私。


わかったような事を言っても

説得力なんて なかったはず。


すべてが あって 私なのに…






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