モテ期を過ぎた後は寂しいけれど…
お台場から 電車に乗って。
私達は 照れたまま いつもより 無口で。
何となく 顔を見合わせては 微笑み合う。
混雑から 庇うように 私の肩を抱く誠。
素直に 寄りかかる私は 胸がいっぱいで。
「明日は 遅くなるんだ。会えないかも。」
耳元で 誠は 小さく言った。
「うん。」
誠を 見上げで 頷いた私は
落胆した目を していたのかなぁ…
「その代わり 土曜日は どこかに行こうか?」
「うん。」
頷く私の 笑顔に 誠が フッと笑う。
「んっ?」
「俺 渚に メロメロ。」
「ヤダ。恥ずかしいよ。」
「いや 本当だって。自分でも 信じられないけど。すげー幸せ。」
私は 胸がキュンとして 頬が熱くなる。
小さく唇を 尖らせて 誠を見上げると
誠も ほんのりと 赤くなっていた。