モテ期を過ぎた後は寂しいけれど…

新宿で 食事をした時は

タクシーで 帰っていたけど。


駅から 私のアパートまで 10分。

誠と 手を繋いで 歩いて。

「コーヒーでも 飲んでいく?」


いつもは タクシーを 待たせていたから。

「いいの?」

私が頷くと 誠は ニコッと笑った。


「へえ。いい部屋じゃん。」

中に入って 誠は 所在なげに 部屋を見回す。

「狭いけど。適当に 座ってて。」


コーヒーを淹れて 誠の前に置いて。

「あっ そうだ。お返し 開けてもいい?」

私は さっき貰った包みを 

バッグから 取り出す。


「うん。いいよ。」

そう言う 誠の顔が 少し 赤くなって。


そっと ラッピングを解くと

有名なメーカーの マカロンと 

もう一つ 小さな箱があった。

「わぁ。可愛い…」

色とりどりの 小さなマカロンを 見てから

もう一つの箱を 開く。


「誠…これ…」

シルバーの ハートのペンダント。

「うん。渚に 似合うかなぁって…」

「ありがとう。いいの?」

誠は 照れた顔で 私に頷いた。


私は 首に付けて 誠を見つめる。

「似合う?」

「うん。良く似合うよ。」

私は 誠の隣に 移動して 頬にキスした。

「嬉しい…ありがとう。」

「渚…」


そのまま 誠に 抱きしめられて

私は 熱く 唇を 塞がれた。








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