破 恋

俺は、今の自分の気持ちを
莉子に伝えた。

それで····だめなら····だめなら·····
だめでも、諦めたくない····が·····

莉子は、泣いていた
また、苦しめてる

たまらずにキッチンに立つ
莉子を抱き締める

ばかっ、ばかっと
言う莉子を俺の方に向けた
顔がみたい····
莉子の顔が······

泣き崩れる
莉子にキスをする
その後は無我夢中に莉子を抱く
たがが外れたように
何度も···何度も····

俺から離れていかないで
俺を忘れないで
愛してる··大好きなんだ。
祈りを込めて·····

目が覚め手を伸ばすが
莉子がいない
ガバッと、起きあがり
ドタドタとリビングへ走る
居なくなっていたら·····

リビングのドアを
« バン » と開けると
「せん···り···?···」と、言う莉子を
この手に抱き締める
「····どうした···の?···」
と、言う莉子をかきだく
「くっ···くるし···いっ···」
莉子に背中を叩かれて
はっ、とする
「ごっ、ごめん。」
と、腕を緩めると
「はっ、はっ」
と、息をする莉子に
「ごめん、本当にごめん
莉子が居なくなったと」
「うふふっ」
「だって」
「大丈夫、いるよ。
ご飯作る約束したでしょ
さぁ、座って。」
「····うん··ありがとう。」
莉子と食べるから余計に美味しく
「美味しい!!」
「良かった、沢山食べてね」
「莉子、ありがとう。
莉子と一緒だから
余計に美味しい。
あっ、身体···大丈夫?」
「あ~、身体中が筋肉痛みたいな。」
と、言うから二人で笑いあった。

片付けは、俺がして
いつの間にか
二人で昼寝をしていた。

日曜日は、
二人で携帯を買いに行った。
莉子もお揃いにした。
まだ、使えるからと
莉子は、言ったが
何でも良いから同じものが
持ちたかった。

日曜日は、ゆっくりして
夜、莉子を送った。
離れがたかったが
明日から、また、仕事だ。

部屋に戻り
野上主任に連絡をして
お礼とお詫びをし
明日から出社することを伝えた。

野上主任は、すごく喜んでくれた。
電話を切る前に
「桜田に気をつけろ。」
と、言われた。

話をつけるつもりだ。
自分の為に
我慢してくれている莉子の為に
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