破 恋
私(みか)の彼は
わが社の専務さんをやっている。
社長は、舜二の叔父
副社長は、舜二の従兄だ。
彼・赤木 舜二····35歳
大学を卒業してアメリカに行き
経済の勉強の為アメリカの企業に
勤めて八年後帰国して
叔父さんの会社へと入る。
舜二は、小さい時に父親を亡くし
社長である叔父さんに
育てられたらしい。
叔父さんに
「息子を支えてくれないか」
と、頼まれ恩返しの為に帰国した。
舜二のお母さんが社長の奥様の
妹になる。
莉子は、舜二を頼るのを極端に嫌う
平の社員の私の為にとか
あってはいけないと····
今回も言わないでね
と、頼まれていたが·····
もう、あったまにきた。
私は、舜二に連絡をした。
「どうした?
もう、会いたくなったのか
寂しくなったか?」
「もう、寂しいけど···じゃない。」
と、言うと舜二は、
ケラケラ笑っていたが
私は、
「どこでも良いから少しの間
一人本社から出せない?」
と、言うと
「どういう事だ?」
と、言うから
「莉子」
と、言うと
舜二は、なにも聞かずに
少しだけ考えて
「泉さんは、英語、中国できたよな?
中国の支社で日本語のできる人を
講師としてお願いできないか
と、頼まれて実は
泉さんの名前が上がっていたんだ
どうだ?」
「それは、いつから?」
「今日からでも。」
と、言ってくれたから
莉子に話す。
「しばらく、日本から離れた方が良いよ
情報は知らせるから。」
と、言うと悩んでいたが
「仕事だからね。」
と、被せて伝えると
「行かせて下さい。」
と、話がついた。
莉子は、
週明けに出国する事になった。
莉子が中国に行く事は、
トップの三方と
私と美月だけしか知らない。
他の社員には、
社用で出張と言う事にする。
この間に解決出来なければ
千里には莉子との未来は
訪れない。
莉子は、早くてひと月
長引けば、まだかかる
あちらも優秀な人材の方々だと
聞いているから
ひと月かな?
と、思っているが。
舜二にお礼を言うと
「まあ、仕事だからな
だが、ご褒美はいる。」
と、言われて真っ赤になる私。