破 恋
舜二◾◾
みかから話を聞いて
桜田の動向を友人に調べさせた。
桜田は、仕事ができるものの
人を選んで仕事をするようで
苦情が他の営業事務からもでていた。
それを見てみぬふりをしている
課長の山田。
あの時、二度はない
と、言った意味がわかってないのか
確かに仕事はできるが
あれくらいの力量なら
外にも沢山いる。
叔父の社長も従兄の副社長も
俺に任せてくれると
言ってくれたので
俺のやりたいようにやる。
2、3日内に報告がくるだろう
その間に
営業主任の野上を呼んだ。
野上は恐縮しながら
専務室に入って来た。
「仕事中に呼び出して
すまなかった。」
と、言うと
「いえ。」
と、答えから
俺は、桜田の事と山田の事を訊ねた。
すると、野上は
「実は······
と、話し始めた。
あの飲み会の時に
桜田が山田に頼んでいたのではないか
と、言った。
その現場をきいた訳ではないが
桜田が山田へ目配せをしていたと
すると山田が西原に
送るように言ったと
山田が泉にまだ気持ちがあって
二人が組んだのではないかと
思っていると野上は言った。
俺も、そう思う。
西原もバカなやつだ。
仕事は、真面目で出きるが
少し有頂天になりすぎたな
苦く苦しい思いをして
良い勉強になっただろう。
会社に利益をもたらす奴は
守らないといけない。
それに、俺の みかが
俺以外の事を考えたり
泣いたりするのは
頂けない。
あいつは、俺の事だけ
考えていたら良いんだ。
早目に片付けて
みかを一人占めにしたい
さっさと片付けだ。