破 恋

みか◾◾

社内メールで
山田と桜田の処分が発表された。

何も知らない社員達は
ザワザワとしている
しばらくして
営業部課長を野上さんに
任命する人事も掲載された。

野上さんなら問題ないだろう
営業部もかつての活気が戻る。

舜二からLINEだ·····

買い物を済ませて
舜二のマンションへ
此処に引っ越して来いと
言われているが
恋人気分を味わいたいから
と、言って断っている。

結婚の話しもでていないし
ましてや経営一族の舜二と
結婚なんて出きるのだろうか
と、思っているのが本音。
舜二には言うつもりはないが····

あっ、帰ってきた。
「お帰りなさい」
「ああ、ただいま」
の言葉と共に抱き締められる
しばらく舜二の腕の中にいて
「お腹すいちゃった、ご飯食べよう。」
と、言って舜二の手を引いて
リビングへ
「「いただきます。」」
と二人で言って食べる。

私のレパートリーは、
一般家庭の料理だが
舜二は、毎回美味しいと
綺麗に食べてくれる。
うふっ、優しい。

食器の片付けを済ませると
舜二に呼ばれて
舜二の横に座る
莉子から連絡来てるか?
と、聞かれて
うん、楽しそうで安心してるよ
と、答えると

実は·······

と、千里の現状を知らされて
涙が溢れる
「ばかっ、千里のばかっ。」
と、泣きながら叫ぶ私を
舜二は抱き締め
「みか、泉さんには知らせない。
西原の状態は、今は落ち着いている
会社の為かと訊かれたら
そうだが、彼女に最後まで
自分の仕事をさせてやりたい。」
と、言うと
うん、うん、とみかは頷いた。

何もかも放置にさせたくない
と、みかも思った。

だが、千里の状態が気になる
すると、舜二が明日病院に行くから
また、知らせると言われた。

千里の病室は面会謝絶で
決まった人しか入れないように
していると
舜二と野上さんと莉子と私だけ。
野上さんがそうした·····と。

莉子がいない今、私が行くと
思ったらしいと
舜二は誉めていた。

だが、お母さんがいるようで
それで舜二が明日話しに行くんだ。

桜田と山田の内容も聞いた。
本当、人の事をなんと
思っているのやら。
と、ムカつくが
今は、千里が心配だ。

「俺の前で他の男の心配ばかり
しているんじゃねえぞ。」
と、脱衣所に連れていかれ
強制的に服を脱がされ
一緒にシャワーを浴びて
湯船につからせられる。

その間に····何度·····
身体を翻弄されたやら······
< 49 / 76 >

この作品をシェア

pagetop