破 恋

千里のお義母さんからは
「やっと、この日がきた。
ありがとう、莉子さん。
そして
おめでとう、千里。」
と、言ってくれた。

千里のお義母さんとは
あれからずっと
電話で話したり
会ってお茶したり
買い物したり
お義母さんが体調を崩した時に
付き添ったり
して交流していた。

自分ではない人と
結婚するかも知れませんが
今は、私のお母さんですから
と、莉子は言っていた
と、母からきいた。

俺には、勿体ない位の女性だ。

だけど······
どうしても、どうしても·····
忘れることも、嫌いになることも
出来なかった。

いつも、思うのは
莉子の事だったから····

今からは、二人で幸せになる。
どちらがかけても
それは、成り立たない。

いつでも·····

俺の横には·····
私の横には·····

       ···莉子がいて欲しい·····
       ···千里がいて欲しい·····  



            完
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