破 恋
十章··おまけ
千里との新婚旅行は、
上海とクアラ・ルンプルに行き
上海で雨桐さんにも千里を会わせた。
とても喜んでくれた。
クアラ・ルンプルは、凄く綺麗で
物価?も安くて
ホテルも快適で心地が良かった。
色んな物を沢山見て、楽しんで帰国した。
北海道の両親にも
西原のお義母さんにも
お土産を届けて
喜んでもらった。
あの頃が嘘のような毎日を
送っている。
会社では、厳しい課長の千里は
私の前では、甘えたで
常に私に触れている。
ちょっと、飲み物を
ちょっと、おトイレに
掃除、洗濯に
と、離れると
「どこへ行くの?」
と、訊ねるかついて来る。
呆れる気持ちもあるが
まぁ、いいかと、思う私も
千里に甘い。
夜は、二人でお風呂に入る
入るだけでは済まないから
嫌だと言うが
まったく、聞き入れて貰えず
今日も、脱衣場で
お風呂の中で
千里に翻弄されて
ぐったり·····
では、寝室へと連れていかれ
またまた、愛される
「ん····せん···りっ···もう····むり···」
「まだっ、まだっ···だめっ···あっ··りこっ··」
目が覚めると
千里に抱き締められて寝ている。
足も腰もホールドされて
苦しいけど、幸せだなぁと
思う私は、千里にどっぷり浸かっている。
そんな私達に待望の赤ちゃんが····
千里は、それは、それは、
喜んでくれて·····
それは、良かったの···だが····
会社でも、重たいのを持つな···だの
仕事をセーブしろ····だの
うるさい。
軽量のノートパソコンでさえ
自分が持つと。
「千里、自分の仕事をしなさい!」
と、言うと
しょんぼりしながら
営業部に戻る始末。
まあ、その分、帰ってから
存分に甘やかしてるけど。