あの虹を見に行こう
「はい、もうすぐつくぞー」
少し先には、いつも別れる交差点が見えていて、歩夢はそう言って楓を私から剥がした。
怒ったように楓が言う。
「何よ、嫉妬?私、今は結衣とくっついてたいの!」
「うるさいな、結衣も困るだろ?な?」
歩夢がチラチラと助けを求める視線を送ってきて、私は曖昧に笑った。
「え~!そんなことないもん」
「ある!だからお前は俺とくっついてればいいんだよ…………あれ?」
「ふふ、もーわかったよ。ほら」
あ、という顔をして赤くなる歩夢と、照れながらも嬉しそうな楓。
二人のイチャイチャは、四人でいるときも関係ない。