年上の旦那様は若奥様にメロメロです!!

sideハルバート

 シャルロッテと婚約してからようやくデートに誘うことが出来た。

 誘い文句はあらかじめ決めていた。
 今後夜会に一緒に参加して婚約者としてのお披露目をすることになるシャルロッテのために、そしてシャルロッテはしっかり俺に大切にされていると対外的にも分かりやすくするために母が選んだ以外の飾り物を贈ろうと決めていた。

 それを選びに行こうという誘い文句で一緒に王都を見て回り、美味しいものを食べてこようという考えだ。

 この時間を捻出するために二週間ほど仕事詰めになったが、シャルロッテに喜んでもらいたいし一緒に出掛けることで彼女のことをもっと知りたい。

 そんな思いが仕事の原動力になるとは、今までの自分では考えられないほどの変化である。

 彼女がなにを好きで、どんなことで笑うのだろうか……。

 そう、彼女はきっと笑ったら可愛いだろう。

 しかし事情が事情であり、いきなり親を失いあまつさえ婚約者ができるなどいろいろと変化が大きすぎたのか……。

 王都の我が家に来てから彼女の笑みは控えめな微笑みといったたぐいのものしか見たことがない。

 彼女が心から嬉しそうに微笑む姿は眼福だろうし、俺にとっての宝になるに違いない。
 そんな不思議な程に自信のある確信を持ち、俺は明日に備えて就寝したのだった。

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