年上の旦那様は若奥様にメロメロです!!
マロンもきて、落ち着いた気持ちで生活ができ始めたころ。
父の友人である前公爵であるフィリップ様が、王都のお屋敷にやってきた。
「ハルバートにシャルロッテ。一緒にここで生活を初めて、そろそろ三ヵ月だな。結婚の準備を始めてはどうだい?」
お茶の準備された、午後の家族用サロンでフィリップ様がそう切り出した。
「父上。確かに、ここでの生活にシャルロッテは慣れてきました。ですが、まだ彼女のご両親の喪が明けておりません」
自身の両親を亡くしたのなら一年は喪に服さねばならない。
なので、私の格好は現在紺やグレーの落ち着いたドレスで、華やかさとは無縁。
でも、マロンと遊ぶには汚れても目立ちにくいドレスの色合いはありがたいなと思っていたりする。
確かに、始めに婚約が決まってすぐにたくさんのドレスを作られたのでそろそろハルバート様と社交に出なくてはいけないことは分かっていた。
公爵家に嫁ぐからには、社交は夫人としての仕事の一つである。
それに伴い、結婚の話しも進むであろうことも分かっていた。