トップリーガーの恋②~おまえの未来にトライする~
そして、見えてきた職場。

『楠田総合病院』(くすだそうごうびょういん)

病院の外門が見えてきた。

そこには、不自然にウロウロしたり、花壇に腰掛けている人が見えた。

普段なら見られない光景。

警備員が出てきて、注意している様だ。

きっと、記者だろう。

澪は、申し訳ない気持ちになり、後部座席で身を縮めその光景を見ていた。

タクシーを職員専用入口で止めてもらい代金を払おうとした。

「あの、おいくらですか?」

「もう、日比谷様よりいただいております」

「え??」

きっと、奈々さんが手配してくれたのだろう。

皆に迷惑を掛けるだろう申し訳なさに支配されていた澪は、一気に胸が熱くなる。

奈々に感謝し、職場に向かうのだった。

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