トップリーガーの恋②～おまえの未来にトライする～

澪は、男が去って脱力する。

「危ない。大丈夫か？」と咄嗟に湊斗が受け止めてくれる。

「ごめんなさい」

「謝る事じゃない。無事で良かった。迎えに来たら澪が見知らぬ男性に詰め寄られている雰囲気で慌てたよ」

「湊斗が来てくれて良かった。大人になってもトラウマって残ってるもんだね」

「誰か聞いてもいい？」

「前に話したと思うけど、母が昔付き合ってた男のひとり」

「ああ」何とも言えない湊斗。

「病院に検査入院してて、私を見掛けたみたい」

「また、来ないか心配だな」

「もう来ないと思うけど…。警察は呼ばれたくなさそうだったし」

「でも、用心はしてくれな」

「うん。ありがとう」

「帰ろう」

「あれ？湊斗、今日は休み？」

「ああ。入籍した記念に特別にオフがもらえた。当分忙しくなるから、貴重な1日だ」