君は愛しのバニーちゃん
(俺……っ。ホントは、攻めたい派だけど……!! うさぎちゃんになら、攻められたっていい……っ!!!)
未知なる刺激にフラリとよろけると、危うく昇天しかけてなんとか堪える。
(……ゥグッ! あっ、危ねぇ。……俺にはまだ、やることあるんだ……っ!)
——そう。
先程からずっと気になっている、この謎の物体の正体を突き止めるという任務が。
密着した身体から確かに感じる、このプニプニとした柔らかい感触。
これは、間違いなく——!
(美兎ちゃんの、おっぱい……っ♡)
そうは思うものの、ちゃんとこの目で確認してみないことには……。まだ、確証が得られない。
そう思って、チラリと下に目を向けてみる。
———!!?!!?!!
(グオォォオーーッッ……!!!? ヤ、ヤベェ!!! し、死ぬ……っ!!! マジで俺、死ぬっ……!!! よっ、ようこそ、おっぱいっっ!!!!)
そこにあったのは、小ぶりながらもクッキリとした谷間。これは——!
間違いなく、お♡っ♡ぱ♡い♡だ♡
尋常じゃないぐらいに血走った瞳をガン開きにさせると、穴が開くんじゃないかってぐらいに目の前の谷間を凝視する。
(パンパン人気……っ、マジすげぇ!!! ……っ『パンパン』! ”パイパイ”、ありがとう……っ!!!!)
心の中で、『パンパン』に向けてそんな感謝をする。
「……瑛斗先生っ! 『パンパン』、可愛——!!? ……キャーーッッ!!!? 瑛斗先生っ! は、鼻血が出てるよ……っ!!?」
俺の方を振り向くなり、慌てふためく美兎ちゃん。何やら鞄の中身をゴソゴソとさせると、そこから取り出したティッシュを俺の鼻目掛けてズボッと突き刺す。
少しばかり雑な気もしなくはないが、これも天使からの愛ある介抱かと思えば、鼻の奥に感じた激痛など気にはならない。何より、俺の可愛い天使ちゃんから愛ある介抱を受けながらも、視界には魅惑の”パイパイ”が広がっているなんて……。
確かに動物園に来たとばかり思っていたが、どうやら俺は、天国に迷い込んでしまったらしい。
ここはまさに——そう!
””♡パイパイ♡パラダイス♡””
美兎ちゃんからの懸命な介抱を受けながらも、一向に止まる気配のない俺の鼻血。
パンダの赤ちゃんを見に来たというのに、結局『パンパン』の姿など一度も確認することもなく……。鼻の下を目一杯伸ばした俺は、それはそれはとんでもなく幸せそうな笑顔を咲かせる。
視界に広がる、魅惑的な”パイパイ”。
そんな素晴らしい光景をガン見し続けながら、俺は身体に伝わるプニプニとした柔らかい感触を、時間の許す限り、余す事なく堪能し続けたのだった——。