君は愛しのバニーちゃん
この石が持つ意味の一つである、”繁栄”という言葉のように、俺は美兎ちゃんとの愛を育み繁栄させたいのだ。
「早くピアスしたいなぁ〜。……やっぱり、痛いのかなぁ?」
———!!!?
(な……っ、ななな、なんだって!!!? ……っ、早く貫通されたいだなんて……っ。うさぎちゃん……っ君は、なんてスケベなんだ……っっ♡♡♡♡)
もはや、アダルトな妄想が止まらない。乱れる呼吸とともに、ズキズキと疼き始めた俺の股間。
「っ……、大丈夫だよ(優しくするから♡)」
「瑛斗先生は、痛くなかった?」
「うん。痛くなかったよ(貫通する側だし)」
「沢山開いてるもんね、瑛斗先生。ミトは1つずつでいいかなぁ……。怖いもん」
「ハハッ……怖くないよ(何度だって、貫通してあげる♡)」
容赦なく続く美兎ちゃんからのエッチな言葉責めに、俺の股間はもはや爆破寸前。どうやら、天使のように愛らしい俺の美兎ちゃんは、とんでもなくドSな小悪魔ちゃんらしい。
「早く高校生になりたいなぁ〜……。瑛斗先生、本当にありがとうっ! ミト、受験頑張るねっ!」
———!!!?
俺に向けて、笑顔で頑張ると宣言した美兎ちゃん。それは、つまり——。
子作りを頑張るということ!?♡!?♡
(グハァァァアアーーッッ!♡♡!♡♡!♡♡!♡♡ ……っ、なんて積極的な、スケベちゃんだッッ♡♡♡♡ 今すぐ押し倒したい!!!!)
俺としては、もう少しゆっくりと愛を育んでいきたかったが……。頑張ると言われてしまった以上、俺が頑張らないわけにはいかない。
「っ、……うん♡(俺も、子作り頑張る♡)」
素敵な妄想に囚われ、爆破寸前の股間をモジモジとさせて身悶える俺。あとほんの少しでも刺激されようものなら、この場で今すぐ美兎ちゃんを押し倒してしまいそうだ。
「ちょ、……ちょっと俺、ベンチに戻るね?」
「うんっ」
そう美兎ちゃんに告げると、押し倒す前にベンチへと戻ってきた俺。美兎ちゃんからの誘惑を断るのは忍びないところだが、いきなり野外プレイとは流石にハードモードすぎる。
一歩間違えなくとも、危うく犯罪者になるところだった。
(全く……困った小悪魔ちゃんだぜ♡)
フーッと大きく息を吐くと、山田と戯れている美兎ちゃんの姿を眺める。
こんな俺だが、その石に込めた想いに嘘偽りなど一切ないのだ。美兎ちゃんへの想いは、間違いなく『一途な愛』。
そしてこのアダルトな想いもまた、嘘偽りのない俺の想い。……だって俺、男だし。
(楽しみだね、うさぎちゃん……ッ♡ ♡♡♡)
どうやら、ベンチで休憩したぐらいでは俺の妄想は収まらないらしい。
溢れ出る想いに、ニヤリと不気味に微笑んだ俺。その表情は、もはや『ロリコン変態野郎』全開だ。
「グフッ♡ ……グフフフフッ♡♡♡♡」
我慢しきれなくなった笑い声が、俺の口から小さく溢れ出る。そんな俺の姿を見て、時折通りがかる親子連れが不審そうな目を向ける。
このままでは、いつ通報されてもおかしくはない。そうは思うものの、膨らむ妄想と不気味な笑い声は止められそうもない。
(美兎ちゃん……。俺……っ、捕まったらごめん……)
俺の純粋な想いと邪な想いを兼ね備えた、ガーネットという”愛の結晶”。
それを身に付ける美兎ちゃんの姿を想像しながら、俺は1人、ベンチの上で不気味な笑い声を響かせながら悶絶するのだった。