死にたい私と優しい彼。
「ふざけないでよ…!この出来損ない!」
ーガシャンー
「何度言えば分かるの?すみませんの一言も言えないのかしら」
「ごめんなさい…。こんな…出来損ないな娘で…ごめんなさい…。」
「声が小さい!出てけ!!」
あー…。今日もか…。寒いな…。そう思いながら私はいつも通り街をブラブラ歩く。夜の11時を迎えるとこに制服を着た高校生が街の中歩いていたらもちろん補導をされる。
「あのちょっといいかな?」
ーあー、警察か。ー
「はい」
「こんな時間に制服姿でどうしたの?親御さんは?」
「勉強してた帰りなんです!そろそろテストも近いし受験生でもあるので!勉強しなくちゃいけなくて!」
「そうか…。それならいいんだけど気をつけて帰るんだよー。」
「はいー!」
ーあはは…笑顔って難しいなぁ。ー
そういえば、お腹すいたなー。街にはたくさんの飲食店が並んでいる。私は、その飲食店の辺りを通って、立ち止まり暖かそうだなと見ていた。そしたら、ある1人の男の人が声を掛けてきた。
「君、どうしたの?もしかして、お腹すいてるの?」
私は、初めてだった。警察の人以外に声をかけられることが初めてだった。学校に行っても教室で1人。理由は自分でも分かってる。この傷だらけの体が原因だ。
「……。」
「顔色も悪いし、あまり食べてないんじゃない?僕、この家の近くに住んでるんだ。夜も遅いし寒いから僕の家においでよ。」
そう言われたので、行く宛ても無いのでついて行くことにした。
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