ハロウィンという特別な日に
「あぁ。魔法使いはホウキに乗って空を飛ぶが、天使は自分の羽だけで空を自由に飛べるんだぞ」

「なら、天使がいい!」

「わかった。オレ様がお前の願いを叶えてやる。お前、名前は?」

「私は雅! お兄ちゃんは?」

「オレ様は、タクト」

「じゃあ、タクトお兄ちゃん!」

「・・・好きにしろ」

タクトは“お兄ちゃんって呼ぶな!”とまた怒りそうになりましたが、ここは我慢と耐えることにしました。

さっきのように泣かれるのも厄介だ・・・とタクトは心の中でため息交じりに呟きました。

「よし。それじゃあ目をつむれ。そして強く念じるんだ。天使になりたいと」
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