ひまわりの中で永遠を……

「ひまわりの花言葉は、私はあなただけを見つめる、憧れ、情熱、崇拝、愛慕、敬慕、あなたは素晴らしい、あなたを幸福にする、そして待っててね」

マクシムがひまわりを見つめながら花言葉を口にする。その数の多さにひなたは「そんなのよく知ってるね〜。あたし、一つしかわからなかったよ」と苦笑し、マクシムと同じようにひまわりを見つめた。

テレビで取り上げられ、今日は休日だというのに、ひまわり畑には何故かひなたとマクシム以外誰もいない。まるで二人きりの時間を楽しみなさいと神様が作ってくれた時間のようだった。

「愛はじゃがいもではないから、窓から捨てることはできない」

ロシア語で不意にマクシムが言った。ひまわりを見ていたひなたは「どういう意味？」とマクシムを見つめる。マクシムとは日本語で会話をするため、ロシア語はわからない。

「フフッ。ロシアの格言だよ」

そう言った後、マクシムは意味を教えてくれた。ひなたは「そういう意味なんだね」と頬を赤くする。時々、マクシムはロシア語で愛を伝えてくれるのだ。