その瞳に映るのは


教室で三島が来るのを待つのかと思ったがまさか駐輪場で修羅場とは想像してなかったな。



でも、ガキの雅人と違って、三島の態度があからさますぎた。



顔は真っ赤だし、いつもの影の薄い三島でなく、中1の親しい頃の三島を思い出すような話し方。



だから確信めいたものを感じた。



この二人の仲違いは
十中八九、雅人がガキすぎるせいだ、と。



あの時、
一瞬だけ見えたのはやっぱり幻だった。



挨拶するようになっただけ。

目を合わせても微笑んでるだけ。



……何もわかってねぇだろがっ。クソガキ。



お前と挨拶できるようになった三島を見て何も気付かないのか?

明らかに笑顔が増えて、隠れてた存在感が目立ってきちまっただろうがっ!


渡辺の態度見て何も感じないのかっ?

中1のお前と同じように三島に声かけまくってた渡辺が最近あまり声かけなくなっただろうがっ!


< 101 / 370 >

この作品をシェア

pagetop