その瞳に映るのは


「そのまんまだろうが。お前ら同中だろ?中学の時のお前らは知らないけど急にお前が三島と挨拶するようになったのは前もそうしてたんだろ?」



…流石にコイツは勘がいいな。

挨拶してることは隠すつもりなかったからいいけどな。



「だからってなんで急にこんな話」
「お前はホント三島しか見てねぇんだな。多分、渡辺はマジで何か動くぞ?
三島があんな寂しそうにしてるの見たら狙ってる奴は当然動くだろ?」



………。



「お前は三島の何を待ってるんだ?部活だと容赦なく相手チームに突っ込むお前が三島相手になると動かないのはなんでだ?」



本当にこいつは容赦ねぇな……。



「俺は渡辺の悔しがる顔が見たいんだよ。だから早くしろよな。」



言いたい事をきちっと言った王子は「じゃあな」と自宅へ続く道を颯爽と走っていった。

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