その瞳に映るのは



……なんだ母さんか。




一瞬、三島からメールが来たのかと期待したトキメキを返してくれ…。

ため息をつきながら仕方なくチェックする。


『帰りに牛乳を買ってきて』との一文。



面倒くさいな……。



母さんが好む牛乳はコンビニで売っていないので通学経路から横道に逸れた商店街のスーパーに行かなくてはならなかった。



スーパーを通り過ぎてたと言ってコンビニで買うか迷ったが、まだ通り過ぎてない。

別の牛乳を買ってもグチグチと文句言われて買い直して来いと言われるのも面倒なので、仕方なく商店街への道を選んで走り出した。



駅近くの商店街とは違って、少し寂れかけた商店街はこの時間だと目的のスーパーと飲食店以外は既にシャッターが降りていた。

歩く人もそう多くないので自転車で走るとすぐスーパーに辿り着いた。


< 121 / 370 >

この作品をシェア

pagetop