その瞳に映るのは


「何してるんですか?」


自転車に跨がったまま、三島の横に並んで男2人に問いかけた。



「は?何って、この娘の働いてる店を聞いてるだけだろ。高校生には関係ない店だよ。」



俺が制服だったからそう言ったんだろう。

けど。



「高校生は関係ない店に、高校生が働いてるわけないだろ。彼女は俺のクラスメイトだよ。見た目で決めつけるなよ。
未成年に手ぇ出す気ねぇならさっさと帰ったらどうですか?」


若いスーツを着たリーマン風の男2人は酔って絡んでるわけではなさそうだ。


「え?高校生?マジで未成年っ?」
「…ちっ、紛らわしい格好してんじゃねぇよっ」


俺の言葉に驚いた二人はぶつくさと文句を言いながら大人しく引き下がってくれた。

その二人を見届けてから三島の方へと視線を向けた。

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