その瞳に映るのは


それは、あと1ヶ月後には2年生になる、そんな話をお昼のお弁当を食べながら美優ちゃんとしていた時だった。



「クラス替えしたくないー!
紗夏と一緒のクラスがいいよー。じゃないと修学旅行なんて意味ないよー。」

渡辺くんの席に座ってコンビニのサンドイッチをさっさと食べ終わった美優ちゃんは机に伏せながら嘆いていた。



「私も美優ちゃんと一緒がいいな。」

帰宅部の私はこの高校では美優ちゃん以外に友達がいなかった。

今のクラスの女子とは普通に挨拶するくらいにはなったけどそれだけだ。

他のクラスに同中の子は数人いるが皆話したことも無ければ同じクラスになったこともない子ばかり。


既に美優ちゃんは私の一番の親友になっていたから余計に離れたくなかった。


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