その瞳に映るのは


「?
そういや、お前はなんでうちに来たんだ?」


一通り話して多少ラクになった俺は誠の事が気になった。


「帰り際に松田に頼まれたんだよ。三島がまた塞ぎがちになってるからな。お前と和解してから三島はよく笑うようになってたのにな。」



誠の言いたい事はわかった。

今日の誠の言葉で紗夏は明らかに沈んだ雰囲気になったから。



「帰りにお前といい感じになったんなら大丈夫そうかな?って思ってな。」

「……邪魔されなければな。」

「それお前の勘違いじゃねぇのか?本当にそんな雰囲気になったのかぁ?」


わざとらしくからかう誠に余裕をかまして宣言した。


「紗夏に聞いてみろよ。絶対反応するぜ。」

「うっわっ…。お前が強気になるとなんかうぜぇな…。三島に嫌われないように気をつけろよ。」


……それは大変だ。気をつけよう。

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