その瞳に映るのは



そんな事を考えてた時だった。



「成瀬っ!」


少し慌てた雰囲気で教室に飛び込んできたのは他のクラスの男子。



「…はよ。なんだよ、お前が来るなんて珍しいな。」



どうやら成瀬くんの友達みたいだ。



「お前、女いたのかっ!?」



興奮してるからか、結構大きな声が教室中に響いた。

直後に教室がシンと静まり返る。



………女?




「なんだよ、女って。」

「お前、彼女いたのか?ってことっ!」



クラスの皆がこの二人のやりとりに注目していたから誰も何も話さない。



「……なんでいきなり朝からそんな話」
「昨日、部活帰りにお前が女の子と仲良く歩いてるの見たって言ってんだよっ!」



興奮してる男子をよそに、成瀬くんはいつもの雰囲気で何気なく言う。


「だから?」



………すっごく興味なさそうな言い方。


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