その瞳に映るのは


「………俺のせい?」

「え?」

「昨日言われたんだよ。俺に邪魔されたって。電話鳴らしたから。」


少しバツが悪そうに宮野くんが言った。



電話?


あ、成瀬くんにかかってきたのは宮野くんだったのかな?


邪魔………って、あの時は……………。




「じゃ、邪魔じゃなかったよっ!」


思い出したら恥ずかしくなって慌てて訂正した。


けど。



「……やっぱり邪魔してたみたいだな…。
ごめんな。」

「邪魔してないってばっ!」



慌てた私に苦笑いする宮野くんはそのまま話を続けた。



「そんな雰囲気なのに、なんで三島は落ち込んでるの?」


心配して声をかけてくれる宮野くんはやっぱり優しいな。

宮野くんがどこまで知ってるかはわからないけど、やっぱり宮野くんは私が成瀬くんを好きだと気付いてるんだろうな……。

でなければ私の心配なんてしてくれるわけない。


きっと宮野くんは成瀬くんが会ってた女の子の事も聞いてるんだろう。

だから私を心配してくれてる。

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