その瞳に映るのは
それでなんとなくわかった。
私が渡辺くんの近くにいるから。
渡辺くんと成瀬くんの側にいるから、いつかはこうなると思っていた。
陰湿な嫌がらせをされるよりはマシだと思うから嘘でも彼女らの話を聞くことにした。
「宮野くん、先に教室行ってて。あと、悪いけど封筒もお願いしていい?」
「三島っ!でも」
「大丈夫だよ。でも荷物運べなくてごめんね。」
そう伝えながら一番上のノートに封筒を挟んだ。
「放課後に呼ばれるより安全だし。」
こそっと宮野くんに笑いながら言ってから彼女達の後をついて行った。