その瞳に映るのは



そういえば。



高田くんは私を見かけてついて来たと言ったけど、王子くんは何でこっちの校舎にいたんだろう?



私達の教室がある校舎は2、3年生の教室と図書室があるくらいだけど、隣りの校舎は職員室や特別教室、あとは1年生の教室しかない。



「…王子くん。こっちの校舎に何か用があったんじゃないの?」



私みたいに先生に呼び出されたのかな?



「なんで?何もないよ。三島を探しに来ただけだよ?」



私を探しに……?

それで何でこっちの校舎にいると思ったんだろう?



気になって考えていると高田くんが話し出した。



「やっぱり呼び出しに慣れてる奴は違うよな?」


楽しそうに笑いながら話す高田くん。

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