その瞳に映るのは


「今日は昨日より早いな?」



お父さんがカウンター越しに話しかけたから私はキッチンに戻ってピザの様子を見る。



そのままお父さんが成瀬くんと楽しそうに話をしていたから私はホッと胸をなでおろした。



今日は成瀬くんと何を話せばいいのか分からなかったから。

うちは喫茶店だから別に何も話しかけなくてもいいはずなのに、さすがに無視するわけにもいかなくてどうしていいか分からなかった。


そうこうしてるうちにピザが焼き上がった。


カットしてから皿に移して成瀬くんの前に置いた。


「お待たせしました。」


お皿を置いた瞬間だった。



成瀬くんに手首を掴まれた。

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