その瞳に映るのは
俺の噂 side 成瀬
後は紗夏の誤解を解く。
俺が好きなのは紗夏だけだから他の女なんてあり得ない。
紗夏はどこでそんな話しを聞いたのか…。
もしかしてそういう噂話を聞いただけ?
気になった俺はケーキを食べながら誠に電話をした。
『……あいよ。』
いきなりテンションの低い声が聞こえた。
「どうした?今タイミング悪かったか?」
俺が思わず問いかけるとため息が聞こえた。
『どうせ昼休みの事だろ?俺が三島を一人で行かせた事で文句言いたいんだろ?』
誠の自虐的発言が聞こえた。
よほど気にしてたらしいな……。
「そんな終わった事、いちいち文句言わねぇよ。」
俺もため息をつきながら話すと誠の声が変わった。
『え?違うのか?じゃあなんでわざわざ電話なんてしてきたんだ?』