その瞳に映るのは


「俺は無視してたよな?」

『……だからそん時言ったろ?お前と今井は休日に会ってて学校では話さないようにしてる、って噂され』
「はあっ!?!?何でそんな事になるんだよっ!俺はあの女のせいで紗夏と話せなくなったんだぞっ!」



あまりの話に苛立ちが増す。


『だから俺は忠告したんだよ。なのにお前は無視するだけで今井が来ても放置してただろ?
お前のことよく知らない奴らから見たらお前と今井が会話してるかなんてどうだっていいんだよ。
お前の側に今井がいた事実だけで噂に信憑性が増すんだよ。』



あまりにもフザケた話に愕然とした。

よりによって一番毛嫌いしてる女とそんな風に見られてたなんて。



『……お前と三島のことも今井のせいなんだろ?だったら三島が消えたあと今井が同じように自分で噂流してもおかしくねぇだろ。
よっぽど今井はお前と付き合いたかったんだな?やり方は最悪だけどな。』


誠は軽く笑いながら話すが俺は全く笑えなかった。

それよりも当時の俺をぶん殴りたい気分だ。

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