その瞳に映るのは


そうだ。紗夏は可愛いんだよ。


だから噂を広めたら俺ら4人に女が寄り付かなくなる。
けど、一番の被害者の紗夏は女に妬まれ、野郎共には好色の目で見られるようになってしまった。


これじゃ紗夏を狙う野郎が増えるだけじゃねぇかっ!!!



誠に忠告された時に早く動けばよかったなと後悔した。


本当に俺と紗夏が両思いなら今頃堂々と俺は紗夏を庇えたのにな……。



「中学から何度か同じクラスになってた子なんだよ。ただそれだけなのに彼女の運動着がボロ切れにされたら流石に俺だって責任くらい感じるだろ。」



苦しい言い訳だ。
はっきりと俺の彼女だと言えたらどんなにラクか……。



「あれ?俺が聞いたのは、その子は渡辺の彼女なんじゃないか?って聞いたけど違うの?」




なんだとっ!?




「俺は王子の新しい彼女かと思ったけどな?廊下で王子と見つめ合ってたと聞いたぞ?」



何だって!?!?



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