その瞳に映るのは
「そんなの逃がさなきゃいいだけだろ。」
即答する誠の声にため息が漏れる。
「そんな簡」
「木下はちゃんと言ってただろ?三島が自分で動かない限りは、って。
少しは考えろよっ。
木下は後悔してたけどそれでもお前と会って話を聞いてくれたんだぜ?
三島の為に高田に探りを入れさせてたんだぜ?
それは三島がお前を好きだって知ってるから助言してくれたんだって思わねぇのかよ!」
……助言?
「お前、マジで俺がいなかったら速攻終わってるな。俺ももうお前の面倒見飽きたわ。勝手に渡辺と仲良くフラレろ。」
ブチ切れた誠はそう言い残して俺を置いて帰った。