その瞳に映るのは
『紗夏っ!!』
急に美優ちゃんが怒鳴った。
びっくりして一瞬、涙が止まった。
『何度もごめんっ!!
でも、本当にこれだけは信じて!
私、宮野から成瀬の事も紗夏の事も何も聞いてないの!
でも今日の事があって、多分もう紗夏は宮野に相談出来なくなるだろうから、宮野が自分の代わりに私が紗夏の相談にのってやれ、って頼まれたの。』
……頼まれた?
『だから、宮野の代わりに私が話を聞くから…。』
……宮野くんに?
『紗夏が成瀬と急に挨拶したの見てびっくりしたんだけど、その時の紗夏が凄く嬉しそうだったから何も言わなかったの。
でも、最近の紗夏がまた笑わなくなったから成瀬のせいかと思ってこの前、宮野にキレたの。』
美優ちゃんが宮野くんに?
『私じゃ相談にのれないかもしれないけど、宮野に伝えることは出来るから…
だから何かあったら何でも私に言って。』