その瞳に映るのは
「甘いもの?全然平気だよ。」
歩きながら手提げバッグを広げて中を渡辺くんに見せた。
「この前から皆に迷惑かけっぱなしだからお礼にもならないけど、皆に作ってきたから良かったら食べて。後で配るね。」
「え?作ったの?マジで?すげぇ嬉しい。残ったら全部俺に頂戴。」
バッグにはちょっと大きめのマフィンを個装して入れてきた。
「パッと見、普通に売ってるやつと変わんないくらい美味そうだけど、よくお菓子作るの?」
「うん。これくらいならすぐ作れるよ。」
「へえー。じゃあメロンパンも作れる?」
「それは作ったことないけど……パンはどうだろ?出来るかなぁ?」
そんな話をしているうちに駐輪場に着いた。