その瞳に映るのは
私とほぼ同時に二人に気付いた渡辺くんがすぐに声をかけた。
「高田っ!」
声をかけられた二人はこっちに気付いた。
「なんだ、そこにい」
「宮野、お前は三島さんと一緒にいろ。
高田はツラ貸せ。」
二人が近付いて来たと同時に渡辺くんは高田くんの方に向かいながら二人に指示をした。
「は?」
宮野くんが呆気にとられてたけど、渡辺くんがその場で高田くんと話し始めると雰囲気で察知したのか、私の方に来てくれた。
「おはよう三島。…あいつ、どしたん?」
「宮野くん……私、何か…渡辺くんを怒らせたみたい…。」
どうしよう……。
私、余計な事言ったのかな…。
「……三島、あいつが三島に怒るわけないから大丈夫だよ。それより、何を話してたの?」
「話……私が、渡辺くんの好きな子を知ってるか?って聞かれた時のことを話してたら……。」
「え?渡辺の好きな子?三島が聞かれたの?」
「うん。昼休みに呼び出された時に、渡辺くんの好きな子を知ってるか?って。」
宮野くんにそのままを伝えると、宮野くんも少しだけ顔を強張らせた。
「そっか……。」
宮野くんはそう呟いて渡辺くんの方を見た。