その瞳に映るのは
「三島?なんで一人で荷物番してんだ?」
名前を呼ばれて顔を上げると王子くんがいた。
「あいつら何やってんだよっ。」
離れた場所にいる3人を見ながら吐き捨てるように言ってからまた私に振り返った。
「あれ?三島の目、少し腫れてない?」
私の顔を覗き込んだ王子くんの手がまた目元に触れた。
「お、王子くんっ!?」
王子くんの近すぎるいつもの距離につい警戒してしまう。
「やっぱ腫れてるよな?」
尚も目元を覗き込まれてプチパニックになっていたら手が離れた。
「お前はなんでいつもっ!」
いつの間にか戻ってきた渡辺くんが王子くんの腕を掴んでいた。
「お前こそ、三島放って何やってんだよ。使えねぇ奴だな。」
王子くんは渡辺くんを睨んで吐き捨てた。